新選組の出発点のひとつである、旧前川邸へ行ってきました。

現在、旧前川邸は個人の住居になっているため公開はされていませんが、今回は特別に土蔵を見学できました。土蔵の内部も撮影可でしたが、撮影した写真を掲載することは不可能ということで、土蔵内部の写真は残せません。
「どうして土蔵を見学に?」
と、思いますか。
新選組といえば、池田屋事件。その池田屋事件のきっかけとなったのが、長州派の間者を務めた古高俊太郎の自白だったのです。
厳しい取り調べという名の凄惨な拷問がこの旧前川邸の土蔵内部で行われたそうです。現存しているものはほぼ当時のまま・・・。
ここで土方歳三たちが古高俊太郎を逆さ吊りにして・・・、そう聞くと、背筋がヒヤリとします。どうしてそこまで、と、思います。
ですが、どちらにもどちらの正義があったのだと。日本をよくするための理想と信念を持っていたのだと、幕末を知れば知るほど、「勝てば官軍」と、いう言葉がむなしくなります。
ロマンというにはきれいごとすぎる、純粋な意思があってこその平和な今なのかと、改めて感じました。
さて、内部の写真はNGでしたが、その他の施設は可能とのことです。こちらは前川邸の土蔵を外から見たものです。あの窓から、向かいにある八木邸が見えます。

芹沢鴨暗殺の際、八木邸の灯りが落ちる瞬間を旧前川邸のこの窓から見張っていたとのことです。
さらにここは山南敬助と明里が別れを交わしたという格子戸があった箇所だそうです。現在は格子戸はありません。

血生臭い出来事ばかりがあるような旧前川邸ですが、そんなことはありません。
現在、土間は新選組に関するグッズ売り場になっています。新選組のタオルや家紋のシール、オリジナルのブックカバーなど、オリジナリティがあってなかなかおもしろい!

修学旅行生の気分になって、何か買いたくなります。新選組の羊羹なんて、おもしろかったなぁ・・・。おすすめは、クリアファイルかも。使えます。
旧前川邸が新選組の屯所となったこと、また、太平洋戦争のときに建物疎開を余儀なくなれた現在の所有者による買い取り(その時点では新選組の屯所であったことは知らなかったようです)。

その後、土蔵の公開やグッズ制作、販売など、数奇な運命を辿る旧前川邸は、近代の日本を駆け抜けた人々と共存して、今、平成の世につながっているのだなぁと思わされました。
ちなみに旧前川邸は土日祝のみの営業となっているそうです。
旧前川邸の詳細
- 京都府中京区壬生賀陽御所町49 旧前川邸
- URL:http://kyu-maekawatei.com/
