花山稲荷神社は、赤穂浪士で有名な大石良雄公が参詣し、討ち入りの成功を祈願した、と云い伝えられており、必勝祈願や合格祈願をはじめ心願成就の神様として信仰を集めている神社です。
さらに大石良雄公よりもずっと昔、平安のころに花山稲荷神社には「三条小鍛冶宗近」という刀鍛冶が稲荷大明神の御神助を得、名刀「小狐丸」を見事に鍛え上げたという伝説もあるんだとか。
我欲を捨てて目標達成に邁進する人にこそ絶大なご神徳・ご神力をお授けくださるそうです!

ということで、ひとつひとつコツコツと目標に向かって努力するために気持ちを入れ替えるべく、花山稲荷神社へ行ってきました
京阪バス「花山稲荷」バス停から住宅街をしばらく歩くと参道の入り口に辿り着きました。

鳥居をくぐってどんどん進むと、稲荷神社の赤い鳥居が迎えてくれます。

医学の発達した今日でも治らない病気を治してくださる神様がいらっしゃるそうですよ。

とにかく花山稲荷神社は「人々を守り続けて千百年」といわれるように、ものすごい歴史のある神社なのだそうです。
参道にあるこの岩は「御嶽山御塚」。

大国主(おおくにぬし)大神、少彦名(すくなひこな)大神をお祀りしているそうです。そしてこちらが正面のようでした。どうやら私は横道から入っていたようです・・・。

こちらから入ってくるのが正面だったのかもしれません。

さて気を取り直して、熊丸神社です。

花山稲荷神社で種々の願い事をしたければ、まずこちらの神様に参拝すべし、なんですって!速秋津比売大神(はやあきつひめのおおかみ)と佐田比古大神(さるたひこのおおかみ)が祀られています。
奥に狐さんがおられます!

「この先は開けませんよ」という雰囲気がとても神聖です。ドキドキ。熊丸神社に参拝したので、ほかの摂社も見て回りました。
こちらは水分社(みくまりのやしろ)です。

文字通り「水に関係あるすべてを司る神様」。製紙、染色業の守護神です。
こちらは達光宮。

商売繁盛、芸能上達、弁舌の才です。わ、全部頂戴したい・・・。
先ほどの刀鍛冶が名刀「小狐丸」を得たのはこの神様の御神徳なのだそうです。
そのご神徳の噂を聞いた(当時の)刀鍛冶、金物師達が競って参詣し、技術の向上を祈願したそうなのですが、くだんの「小狐丸」を鍛えたのが平安時代なので、本当に千年もの間、たくさんの方がこの神社に参詣しているのか・・・、と思うと、改めてその歴史の長さに驚きます。
私も商売繁盛を参詣するわけですが、千年前も千年後も同じことをしているなんて、すごいと思いませんか!
こちらにも摂社が。

こちらのお稲荷さんは裏手に(といっていいのか)おられました。

裏・・・ではないのかもしれませんが・・・わりとざっくばらんといいますか、がちがちに整備されていない生い茂った木の中にお稲荷さんがおられて、なんだか不思議な空間でした。
狐さんもたくさん。このお二人は会話しているように見えて、気取ってない感じが微笑ましいです。

あと、こちらが「おゆき桜」という枝垂桜だそうです。

おゆきさんという方が御所で拾って持ち帰ってきた苗を大事に育ててるんだそうです。この桜のほかにも、たぶん参道や境内は桜がいっぱいでした。桜の時期に来たら、また違う雰囲気がありそうです。
そしてこの桜の奥に見えてるのが社務所でして、こちらで御朱印を頂きました。

また、この社務所に置いてあった、「小狐丸」の伝承の紙芝居がとてもとてもおもしろくて、読みふけってしまいました。さすが子ども向けの紙芝居なのかとても分かりやすく、「小狐丸」と刀鍛冶の印象がくっきりと濃くなって帰ってきました。
写真に残させてもらえばよかった、と後悔しています・・・。花山稲荷神社へ行ったら、社務所に寄ってこの紙芝居も一読をおすすめします!そうか、「小狐丸」はこうやって生まれたのか、とか、その後ふいごをお祀りする神事が行われているのね、とか、すごい興味深かったです。
11月に行われる「お火焚き祭」にも行ってみたくなりましたー!
ゆっくりと参拝も終えて、熊丸神社からまっすぐ坂を下ってきたら、やはりこちらのほうが正面だったのかも?鳥居がきれいに3つ、並んで撮れました!

・・・うーん、でも、さっきもこの道を通ったのですが、こんな鳥居見たかなあ・・・?(この鳥居を通り過ぎて、回り道をして神社へ入ったことになるので・・・)
なんでしょう、この狐につままれた感。不思議です。でも、午前中の神社はたくさんの狐さんと鳥居、しんとした空間。近代的に整備されている神社とはまた違った神様との距離感があるような気がします。
旅データ
- アクセス:京阪バス「花山稲荷」バス停から徒歩5分
- URL:http://www.kwazan-inari.jp/
